データレジデンシーの設定
データレジデンシーは、ユーザーデータを保存する地理的な場所を指します。地域固有の個人情報保護法や規制に遵守するためなどの理由から、ユーザーの個人データを地域ごとに保存する必要がある場合があります。物理的に存在するAdjust専用のサーバーを使用することで、ユーザーデータを希望の地域で管理することができます。希望する場所以外でユーザーリクエストが発生した場合でも、Adjustは選択したデータセンターへルーティングします。
データレジデンシーは、EEA(欧州経済地域)、トルコ、米国(USA)に位置するお客様のAdjustグロースソリューションとして提供しています。お客様のアカウントに当機能の追加をご希望の際は、sales@adjust.comまでお問い合わせください。
データレジデンシーは、ユーザーレベルのローデータにのみ適用されます。データが集約されると、ユーザーを個別に識別することができなくなります。つまり、保管データがデータプライバシーに関する懸念事項ではなくなります。
事前準備
はじめに、以下の設定手順をご覧ください。
要件
- データレジデンシーに適合するAdjust SDKのバージョンがアプリに実装されていること。この設定に必須のSDKのバージョンが実装されていることを確認したら、ドキュメンテーションの指示に従ってください。
iOS v4.29.0以降 | Android v4.28.0以降 | Unity v4.29.1以降(US)、v4.29.0以降(TR)、v4.27.0以降(EEA) | React Native v4.29.0以降 | Flutter v4.29.0以降 | Cordova v4.29.0以降 | Xamarin v4.29.0以降 | Cocos2d-x v4.29.0以降 | Corona v4.29.1以降(US)、v4.29.0以降(EEA & TR)
データレジデンシーの設定
アプリレベルでデータレジデンシーを設定する必要があります。一度データレジデンシーの場所を選択すると、変更することはできません。
データレジデンシーの設定方法については、以下の地域を選択してください。希望する地域がリストにない場合、Adjustデータレジデンシーは現在ご利用いただけませんのでご了承ください。
アプリからのログが正しいエンドポイント (eu.adjust.com
など) を指していることを確認してください。これは、データレジデンシーの設定が成功したことを意味します。
データレジデンシー設定の表示
アプリ
- AppView で 全てのアプリ(All apps) を選択します。
- アプリを選択します。
- プロテクション(Protection) タブを選択します。
- データレジデンシー(Data Residency) のセクションで、データレジデンシー設定を表示します:
- 地域(Region) - データレジデンシーの指定地域
- グレースピリオド(grace period) - グローバルデータセンターとお客様のデータレジデンシーサーバーでデータが利用可能な期間。この期間が終了すると、履歴データはお客様の地域のデータセンターに安全に移行され、グローバルデータセンターからのローデータは削除されます。これが OFF の場合、全データはデータレジデンシーサーバーにのみに保管されます。
リンク
- Campaign Lab(キャンペーン管理) >アドネットワーク(Ad networks) または Campaign Lab(キャンペーン管理) >カスタムリンク (Custom links) を選択します。
- データレジデンシーを設定しているアプリのリンクを確認します。
- 例:データレジデンシーの地域がトルコの場合、リンクは
*.tr.adjust.com
エンドポイントにアップデートされているはずです。
- 例:データレジデンシーの地域がトルコの場合、リンクは
次のステップ
Adjustにデータを送信するネットワーク、パートナー、およびサードパーティーに連絡し、
adjust.com
を正しいエンドポイントに置き換えて、新しい地域にデータを送信するよう依頼してください。データ規制に準拠し続けるためには、API連携パートナーとのアプリ連携をOFFにする必要がある場合があります。- データレジデンシーを利用するアプリで
*.adjust.com
エンドポイントに送信された全てのトラフィックは破棄され、データが失われます。これは、データが他のデータセンターに複製されないように設計されており、規制違反を防ぐためのものです。
- データレジデンシーを利用するアプリで
ディープリンクとS2Sイベントのエンドポイントを変更します。これにより、全てのデータトラフィックをAdjustの専用地域データセンターのいずれかに送信することができます。 メインのAdjustエンドポイントは
*.adjust.com
です。ユースケースに応じて、次の地域エンドポイントのいずれかを使用する必要があります:
地域 | 地域のエンドポイント | ディープリンクのエンドポイント | S2Sエンドポイント |
---|---|---|---|
EEA | eu.adjust.com | eu.adj.st | s2s.eu.adjust.com |
米国 | us.adjust.com | us.adj.st | s2s.us.adjust.com |
トルコ | tr.adjust.com | tr.adj.st | s2s.tr.adjust.com |
- (オプション)サーバーのコールバックまたはクラウドストレージのアップロードURLを、指定地域のサーバーを指すように変更することで、データが指定地域から流出しないようにします。Adjustは、お客様が指定したURLにデータを送信しますが、エンドポイントがお客様のデータレジデントのデータセンター外にあるかどうかは確認できません。