Google Playストアのカスタム掲載情報の活用

Google Playでは、アプリストアのランディングページを最大50パターンまで作成できます。これらはストアのカスタム掲載情報(Custom Store Listings)と呼ばれています。この強力な機能により、マーケターはプロモーション用コンテンツやアプリ機能を特定のユーザーセグメントに合わせてカスタマイズし、ターゲティング広告から最も関連性の高いPlayストアの掲載情報を表示することができます。

1. 固有の掲載情報URLを定義する

ユーザーに特定の掲載情報を表示するために、Google Playはその掲載情報に一意のIDを必要とします。このIDは任意で定義できる値です。

フォーマット​ 値は、小文字の英数字と以下の記号で構成される必要があります。

  • ドット(.)
  • ハイフン (-)
  • アンダースコア (_)
  • チルダ (~)

URL構造​ ストアのカスタム掲載情報URLは次のフォーマットに従ってください: https://play.google.com/store/apps/details?id=[package-name]&listing=[custom-listing-identifier]

シナリオと例:

  • [package-name]がアプリ固有のパッケージ名である場合(例:com.example.app)
  • [custom-listing-identifier]が特定のストアのカスタム掲載情報に対して定義した一意の値である場合(例:spring.promo_v1)

2. Adjustとストアのカスタム掲載情報をリンクする

Adjustは、プラットフォーム固有のAdjustリダイレクトパラメーターadj_redirect_android)を使用して、指定のGoogle Playストアのカスタム掲載情報にユーザーを誘導します。adj_redirect_androidに設定する値は、ストアのカスタム掲載情報URL全体をエンコードした形式である必要があります。URLをペーストすると、多くの場合Adjustはエンコードを自動的に処理しますが、リンクを手動で作成する場合は、リンクが正しくエンコードされていることを確認してください。

説明と例

ここでは次のシナリオを想定します。

  • アプリのパッケージ名: com.example.app

  • 一意のカスタム掲載情報ID:spring.promo_v1

  1. Google Play ストアのカスタム掲載情報URL(スタンドアロン):https://play.google.com/store/apps/details?id=com.example.app&listing=spring.promo_v1

  2. adj_redirect_androidを持つAdjustリンク(エンコードされていないリダイレクトURL - 参考用、使用しないでください): https://example.go.link?adj_t=abc123&adj_redirect_android=https://play.google.com/store/apps/details?id=com.example.app&listing=spring.promo_v1

  3. adj_redirect_androidを含むAdjustリンク(正確にURLエンコードされたリダイレクトURL - 正しい例): https://example.go.link?adj_t=abc123&adj_redirect_android=https%3A%2F%2Fplay.google.com%2Fstore%2Fapps%2Fdetails%3Fid%3Dcom.example.app%26listing%3Dspring.promo_v1

注:redirect_androidパラメーターを使って、ブランディングされていないapp.adjust.comドメインを使用することもできます: https://app.adjust.com/abc123?redirect_android=https%3A%2F%2Fplay.google.com%2Fstore%2Fapps%2Fdetails%3Fid%3Dcom.example.app%26listing%3Dspring.promo_v1

3. ストアのカスタム掲載情報のパフォーマンスを計測する(オプション)

複数のストアのカスタム掲載情報の効果を分析するには、トラッキングリンクから[custom-listing-identifier]をAdjustに渡すことができます。これにより、ユーザーがどのアプリページに誘導されたかに基づいてパフォーマンスデータをセグメント化することが可能になります。計測には主に2つのアプローチがあります。

  1. キャンペーンレベルのパラメーターを使用する

仕組み:​ Adjustリンクを設定する際、任意のキャンペーンレベルのパラメーターに[custom-listing-identifier]を値として追加します(例:&creative=[custom-listing-identifier])。

メリット:​ 選択したディメンション(キャンペーン、アドグループ、またはクリエイティブ)に基づいて、Adjust Datascape内でデータを直接確認・フィルタリングできます。

デメリット:​ 選択したパラメーターを本来の用途で使用できなくなります。例えば、クリエイティブをCSL識別子として使った場合、そのリンクで実際の広告クリエイティブ名やIDを渡すことはできません。

次の場合に最適:

  • パラメーターの使用方法を自由にコントロールできるカスタムリンクやオウンドメディアで活用する場合。
  • Datascapeのダッシュボードでの可視化が重要であり、キャンペーンレベルのパラメーターを1つ割り当てても問題ない場合。

例:​ [custom-listing-identifier]がblack.friday.dealで、クリエイティブパラメーターを使用する場合:

https://example.go.link?adj_t=abc123&adj_redirect_android=https%3A%2F%2Fplay.google.com%2Fstore%2Fapps%2Fdetails%3Fid%3Dcom.example.app%26listing%3Dblack.friday.deal&creative=black.friday.deal

次に、Datascapeで「クリエイティブ」でフィルタリングし、black.friday.dealを探してそのパフォーマンスを確認します。

  1. ダイナミックコールバックパラメーター​ ダイナミックコールバックパラメーターを使用すると、エンゲージメントに関するカスタムパラメーターを渡すことができるため、受け取る情報のオプションが増えます。ダイナミックコールバックパラメーター経由で受け取ったデータは、ローデータレポート(リアルタイムコールバックまたはCSVアップロード)でのみ利用可能で、Datascapeでは表示されません。

ストアのカスタム掲載情報を実装し、Adjustの計測機能を活用することで、ユーザー獲得ファネルの関連性を大幅に高め、パーソナライズされたアプリページのパフォーマンスについてより深いインサイトを得ることができます。