アンインストールと再インストールの計測
Adjust Android SDKを使用して、アンインストールと再インストールを計測します。AdjustはPushトークンを使用することでユーザーのデバイスにサイレントPush通知を送信し、アプリが現在インストールされているかどうかを確認します。
この機能をアプリに追加するには、以下の手順に従ってください。
アンインストール・再インストール計測は、デバイスにGoogle Play 開発者サービスがインストールされている場合、App Storeでの公開アプリまたは直接ダウンロードされたアプリを対象にご利用いただけます。 AmazonやHuaweiデバイスなど、Google Play 開発者サービスに対応していないデバイスは現在サポートされていません。
事前準備
はじめに、以下の設定手順をご覧ください。
要件
- Android SDK v4.12.0以降
- AndroidプロジェクトにFirebaseを追加すること
- 管理者、編集者およびカスタム編集者のユーザー権限
Google FCMをAdjustに接続する
GoogleのFirebase Cloud Messaging(FCM)APIを使用してサイレントPush通知を設定することで、アンインストールと再インストールを計測できます。 AdjustがGoogle FCMに接続するには、FCM HTTP v1 APIプライベートキーが必要です。
従来のサービスキーを使用するのではなく、新しいFCM HTTP v1プライベートキーを生成してください。Googleは、2024年6月20日にCloud Messaging API(レガシー版)を終了します。
Google Cloudコンソール
1. Adjustのアンインストールおよび再インストール計測のカスタム権限を作成する
Google Cloud Consoleにアクセスします。
Firebaseプロジェクトに関連付けられたGoogle Cloudプロジェクトを選択します。
IAM & Admin を検索します。
サイドメニューから Roles を選択します。
+ Create Role を選択します。
以下の詳細を入力します。
- Title : Adjust Uninstall
- ID : adjust_uninstall
- Role launch stage : General Availability
+ Add Permissions を選択します。
Enter property name or value フィールドに
cloudmessaging.messages.create
と入力し、検索結果から選択します。cloudmessaging.messages.create オプションにチェックを入れ、 Add を選択します。
Create を選択します。
2. サービスアカウントを作成する
- サイドメニューから Service Accounts を選択します。
- + Create Service Account を選択します。
- Service account name フィールドに、
Adjust Uninstall Service Account
と入力します。 - Create and Continue を選択します。
- Select a role ドロップダウンを選択します。
Adjust Uninstall
を入力し、検索結果から選択します。 - Continue を選択します。
- Done を選択します。
3. プライベートキーを生成して、ダウンロードします。
- 新しく作成したサービスアカウントを選択します。 フォーマットは次のようになります
adjust-uninstall-service-account@test3-55065.iam.gserviceaccount.com
。 - Keys タブを選択します。
- Add Key > Create new key を選択します。
- JSON を選択し、 Create を選択します。 プライベートキーがJSONファイルとしてコンピューターにダウンロードされます。
Adjustダッシュボード
AdjustアカウントからDataWorksにFCM接続を追加します。
DataWorksで、 + 新規パートナー接続(New connection) を選択します。
Google FCM パートナーを検索します。
フォームに入力します。
- AppView -> 全てのアプリ(All apps) セクションでアプリの アプリトークン を見つけます。
- 前のセクションで生成したJSONファイルで、残りの情報を確認します。 ファイル内の引用符は含めないでください。
Create を選択します。
Adjust SDKとの連携
FCMとAdjust SDKを連携するには、以下の手順に従ってください。
build.gradle
ファイルに Firebase Messaging に必要なdependencyがあることを確認してください。
- まだ設定していない場合は、 Googleのドキュメントに従って、AndroidでFirebase Cloud Messagingクライアントアプリを設定します。
- デバイスのPushトークンをAdjust SDKにパスします。
- アプリに独自のPush通知を送信する場合は、全てのタイプのPush通知を処理するロジックを使って
FirebaseMessagingService
クラスのonMessageReceived
メソッドをオーバーライドするようにしてください。それにはアンインストールおよび再インストール計測のためのAdjustのサイレントPush通知も含まれます。
- アプリに独自のPush通知を送信する場合は、全てのタイプのPush通知を処理するロジックを使って
例
次のコードスニペットは、 FirebaseMessagingService
クラスを拡張してPushトークンをAdjust SDKに渡し、Push通知処理ロジックを更新する方法を示しています。 独自のPush通知を送信しない場合は、 onMessageReceived
メソッドのオーバーライドをスキップできます。
- Adjust SDKを初期化する前に、アプリでFirebaseインスタンスを初期化します。
例
Androidプロジェクトのアプリケーションクラスの例を以下に示します。 アプリが起動するとすぐに、Firebaseインスタンスが初期化されていることがわかります。
実装テスト
Adjustは、Adjustの本番環境で最後にアクティビティがあったデバイスからのAndroidアプリのアンインストールを確認します。
アンインストールと再インストールの計測をテストするには、デバッグビルドまたはリリースビルドのいずれかを使用してください。主な要件として、テストインストールを実行する際は、Adjust SDK環境を 本番用 に設定する必要があります。
アンインストール計測をテストする方法:
Adjust SDKを初期化する前に、Adjust SDKで環境を
AdjustConfig.ENVIRONMENT_PRODUCTION
に設定します。実際のテストデバイスまたはエミュレーターにアプリをインストールします。
アプリを開きます。
Adjustのテストコンソール(Testing Console)を開きます。
デバイスID を入力し、 デバイスデータを表示(View device data) を選択します。
アプリ情報(App information) セクションで以下を実行します。
- インストールの状態(Install state) が インストール済み(Installed) と表示されていることを確認します。
- Pushトークン の値が確認できます。
アプリをアンインストールします。
Adjustは1日1回アンインストールを確認するため、24時間後に再度テストコンソールを確認してください。 アプリ情報 (App information) セクションの インストールの状態(Install state) に アンインストール済み(Uninstalled) と表示されます。
状態が インストール済み (Installed) から アンインストール済み(Uninstalled) に変更されることで、アンインストールと再インストール計測機能が正しく機能するようになります。 再インストール計測もテストする場合は、次の手順に従ってください。
- 実際のテストデバイスまたはエミュレーターにデバッグビルドまたはリリースビルドを再インストールします。
- アプリを開きます。
- Adjustは1日に1回再インストールを確認するため、24時間後に再度テストコンソールを確認してください。 アプリ情報 (App information) セクションの インストールの状態(Install state) に 再インストール済み(Reinstalled) と表示されます。
トラブルシューティング
アンインストール・再インストール計測をテストする際によくある問題は、以下のとおりです。
- テストインストールが行われると、Adjust SDK環境は
AdjustConfig.ENVIRONMENT_SANDBOX
に設定されます。 アンインストールと再インストールの計測は、この設定では機能しません。 必ずAdjust SDKの設定をAdjustConfig.ENVIRONMENT_PRODUCTION
に変更してください。 - Pushトークンがありません。 Pushトークンがテストコンソールに表示されない場合、Firebaseの実装またはFirebase SDKとAdjust SDKを連携するコードに問題がある可能性があります。 実装に関する以下の要素を確認します。
- FCM HTTP v1 APIプライベートキーに問題があります。 例えば、生成したプライベートキーが間違ったプロジェクトに属していたり、Adjust Suiteに誤って詳細を入力した可能性があります。 これらのポイントをご確認いただき、必要に応じて、お使いのデバイスのPushトークンをテクニカル アカウント マネージャーまたはsupport@adjust.comにお問い合わせください。 ログを取得して、GoogleのAPIからのレスポンスを確認できます。
問題が解決したら、次の手順に従って実装を再度テストしてください。
- アプリをアンインストールします。
- テストコンソールで デバイスID を入力し、 デバイスデータの表示(View device data) > デバイス削除(Forget Device) を選択します。
- 連携をテストするのセクションの手順を繰り返します。