iOS14 ユーザープライバシーに関するフレームワーク
Adjustは、AppleのiOS14のリリースに対応するアトリビューションおよび広告計測のサポートを行い、お客様のマーケティング活動をしっかり支援いたします。
Adjustは、iOS 14をサポートする最新のiOS、Unity、Cordova、Flutter、Titanium、Corona、Cocos2d-x、React Native SDKバージョン4.23.0と、ATTおよびSKAdNetworkの管理画面機能を追加しました。次の手順に従って、iOS 14のリリースに向けて必要となる対策を確認してください。
iOS14をサポートするための手順
1. SDKをアップデートする
Adjustの最新のSDKバージョンは、AppleのiOS 14アップデートの主要点をサポートしています。これには、IDFAを収集できない場合にクリックからインストールをアトリビュートするための、probabilistic(確率的)計測に使用されるデータの増加が含まれます。
Githubの開発者向けドキュメントの該当箇所を参照し、最新のSDKにアップデートして下さい。
注: AdjustSDKはXcode11にも対応していますが、iOS14のビルドは最新のXcodeのみで機能します。新しいビルドのためにAppleよりXcode12ベータ5が提供されておりますので、ご確認ください。
SKAdNetwork
iOS / Unity / Cordova / Flutter / Titanium / Corona / Cocos2d-x / React Native
SKAdNetworkのフレームワークは、ユーザーレベルのデータにアクセスすることなくアトリビューションを行うための代替メソッドです。SKAdNetworkにアクセスするには、アドネットワークがAppleに登録し、開発者がAppleに登録されたネットワークと新しいフレームワークとの互換性がアプリにあることを確認する必要があります。
Adjust SDKはSKAdNetworkをサポートしており、デフォルトでサポートが有効に設定されています。つまり、SDKが初期化されると、AdjustはSKAdNetworkアトリビューションを自動的に記録し、コンバージョン値の更新を処理できるようになります。この機能をOFFにすることもできます。
AppTrackingTransparency (ATT)
iOS / Unity / Cordova / Flutter / Titanium / Corona / Cocos2d-x / React Native
アプリパブリッシャーは、アプリがユーザーのIDFAを収集および共有する場合、AppleのAppTrackingTransparencyフレームワークを使用する必要があります。2021年から、ATTフレームワークは、アプリのトラッキングに対する承認リクエストをユーザーに表示し、Adjust SDKはこの承認ステータスを計測します。ユーザーは、引き続きアプリレベルでのプライバシーを管理できます。さらに、ユーザーは全てのアプリのトラッキングをグローバルレベルでブロックすることが可能です。iOS 14では、デバイスの 設定 メニューでアプリのトラッキングをブロックできます。
Adjustでオプトインのポップアップを表示
Adjust SDKラッパー関数を使って、アプリのトラッキングの承認リクエストをユーザーに表示することができます。アプリで承認リクエストを表示する適切なタイミングを選択し、ユーザーがオプトインする確率を最大限に高めましょう。
ATTフレームワーク向けのSDKラッパーを使うことで、AppleのATT APIを実装するために追加で作業をする必要がなくなります。ラッパーが最初に呼び出されると、iOSのポップアップが表示されます。その後は、トラッキングの承認ステータスをラッパーが毎回取得します。データはAdjustのバックエンドに送信され、Adjustはそれを直接お客様に中継します。
2. プレースホルダーのアップデート
新しいAdjustプレースホルダー{{att_status}}
を使うと、iOS14がインストールされたデバイスのユーザーがデータの共有を許可するかどうかの情報を受信することができます。このプレースホルダーをコールバックURLまたはCSVの定義に追加し、ローデータでATTのステータスを確認しましょう。
ユーザーのステータスは4つの整数の値によって示されます。
0 = Not Determined(未決定)
ユーザーがアプリ関連のトラッキングデータを共有する承認リクエストを受け取っていない場合
1 = Restricted(制限あり)
アプリ関連のトラッキングデータ共有の承認に制限がある場合
2 = Denied(拒否)
アプリ関連のトラッキングデータ共有の承認が拒否された場合
3 = Authorized(承認)
ユーザーがアプリ関連のトラッキングデータ共有を承認する場合
{tracking_enabled}
および{tracking_limited}
プレースホルダーへの変更点
Adjustは、{att_status}
への移行がまだできないお客様のために、既存する2つのプレースホルダーの動作に変更を加え、iOS14に対応できるようにしました。
この変更は、最新SDKにアップデートした場合に有効で、iOS14ユーザーにのみ適用されます。
{tracking_enabled}
および{tracking_limited}
の動作は以下のように変更します。
{tracking_enabled} |
|
{tracking_limited} |
|
注: Appleは、追跡型広告の制限 (LAT) 設定を段階的に廃止する予定です。つまり、最新SDKにアップデートしない場合、AdjustはIDFAがあるかどうかに基づいてLAT値を設定します。IDFAがゼロの文字列の場合、LATは ON と見なされます。
追跡型広告の制限 (LAT) KPIにおける変更
iOS 14以降はLATが廃止されることを前提として、Adjustは管理画面の現在のKPIの動作の調整に取り組んでいます。お客様が{att_status}
を利用できるようになるまで、以下の変更点に注意してください。
LAT KPIは今もなお管理画面に表示され、以下の動作に従って計上されています。
att_status
が 「制限あり」 または 「拒否」 の場合、1
を計上するatt_status
が 「承認」 または 「未決定」 の場合、0
を計上する
この変更は、最新SDKにアップデートした場合に有効で、iOS14ユーザーにのみ適用されます。
3. 追加されたコールバックアクティビティ:ATTアップデート(iOS)
iOS 14の変更点をサポートするために、Adjustはコールバックの新しいアクティビティタイプ「ATTアップデート(iOS)(ATT update (iOS))
」を追加しました。これはデフォルトでグローバルコールバックに含まれており、Adjustが計測する全てのアクティビティからデータの全リストを提供します。
今後、ユーザーの承認ステータスが変わり、お客様がグローバルコールバックを使用する際、Adjustがイベントを計測した数秒後にユーザーレベルのデータがお客様のサーバーに直接送信されます。これらのイベントをすばやく見つけるには、{activity_kind}
をatt_updateでフィルタリングしてください。
グローバルコールバックURLを作成する方法については、リアルタイムコールバックに関するAdjustのガイドをご覧ください。
4. テストコンソールのサポート
以前は、デバイスの挙動をAdjust管理画面から直接確認するにはIDFAを入力する以外の方法がありませんでした。現在、テストコンソールでは、IDFVおよびADIDをサポートしています。