クロスデバイスキャンペーンのベストプラクティス
モバイルアプリのインストール数を増やす目的でコネクテッドTV広告キャンペーンを実施する際には、非クロスデバイスキャンペーンと比べて、注意しなければならない相違点がいくつか存在します。ここからはCTVキャンペーンを成功へと導き、計測データを最大限活用する上で鍵となるポイントをご紹介します。
アトリビューション期間
確率的モデルのデフォルトのアトリビューション期間は24時間です。これは、広告のインプレッションはモバイルデバイス上で発生し、通常はバナー広告であるという仮定に基づいています。
ただし、モバイル広告とCTV広告は、広告の閲覧者に異なる効果を与えます。CTV広告キャンペーンのインプレッションは、スマートバナーのインプレッションよりもインパクトや影響力が大きいことが期待できます。
Adjustのパートナー連携を活用
Adjustのパートナー連携により、ユーザーを獲得した際にCTVインベントリーパートナーに通知し、パートナーのターゲティングを中止することができます。これにより、すでに獲得しているユーザーのコストを削減することで、マーケティング費用の即時最適化が可能になります。
連携することで、プラットフォーム間の完全なファネル戦略の作成、CTV広告からモバイルアプリへの効果的なカスタマージャーニーの構築、CTV広告によるコンバージョンの効率的な促進が可能になります。
マルチタッチ分析
アプリユーザーの多くは、アプリをインストールする前に複数の広告にエンゲージしています。Adjustのマルチタッチを使用することで、最後のアトリビューションだけではなく、API連携ネットワークがレポートするコンバージョン前のエンゲージメントが全て確認できます。これにより、ユーザージャーニーの可視性が高まり、キャンペーンのパフォーマンスをより深く理解できるようになります。マルチタッチ分析は、ユーザーの一般的な広告との関わり方についてインサイトを提供し、マーケターが価値の生まれる場所を特定するのに役立ちます。
CTV広告はマーケティンファネルの上部にあり、認知度に重点を置いていることが多いため、直接のアトリビューションではCTV広告が与える影響の全体像を把握できません。マルチタッチアトリビューションを使用すると、Adjustがアトリビューションの対象と見なすCTVインプレッションを含む、全ての広告インプレッションを計測できます。この情報を使用することで、CTV広告がキャンペーン戦略全体に与える貢献度を判断し、広告費用を割り当てることが可能になります。
マルチタッチ分析のためのローデータエクスポートを設定する
マルチタッチアトリビューションのデータは、コールバックまたはCSVレポートを使ってローデータで共有されます。ローデータの設定を開始する前に、以下のポイントに注意してください。
- 大量のリアルタイムデータの処理が可能な社内ビジネスインテリジェンスシステム、またはマルチタッチデータを解釈するためのデータ分析ツールがあることを確認してください。
- 全てのマルチタッチアトリビューションデータを受信するには、単一のアクティビティコールバックに常に
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プレースホルダーを含めてください。
これは以下に適用されます。
- インストール
- リアトリビューション
- リアトリビューション 再インストール(Reattribution reinstalls)
Adjustは、全てのエンゲージメントを確認し、リファレンスタグを含むものをJSONリストにてレポートします。これにより、一致するエンゲージメントを見つけるために大量のデータを処理する必要がなくなり、より速く、簡単にレポートを分析できるようになります。
設定方法と{reftags}
プレースホルダーの使用方法については、マルチタッチ計測に関する記事をご覧ください。
データの乖離
アトリビューションが機能するには、CTVとモバイルデバイスの両方が同じWIFIネットワークに接続されている必要があります。これは、プライベートな住宅環境ではほぼ保証されますが、バーやホテルなどの公共スペースによっては保証されない場合があります。これらの例外では、計測できないケースがごく一部発生することがあります。
オフィスなど、同じ公共のIPアドレスで多数の人がインターネットに接続している場所では、誤検知が発生する可能性があります。ただし、これらのケースでもアトリビューション期間の要件も満たす必要があるため、誤検知の発生率は比較的低くなります。
これらの既知のケース以外にデータに乖離が見られる場合は、以下の点をご確認ください。
- 全てのアプリプラットフォームでモジュールが有効化されているか
- Install Pixel IDが正しいか